ベーコンレタスチーズバーガー

登山とそれにまつわる道具・用具を考察。特にUL。時に,Appleと車中泊も。

R01北海道の旅#3  8月10日(土)礼文島へ

礼文島

夜明けすぐにテントをたたみ、片付けを済ませる。他のキャンパーは、まだ眠っている。だから、めいわくにならないように、静かに、音を立てぬように。こういうことは、山のテント場でけいけんしてきた。それでも、音は出るもので、そんなときには、こっちがドキッとしてしまう。

クルマでゲートへ向かうと、約束通り、通れるようになっている。キャンプ場の皆さん、ありがとう。

フェリー出港は、午前6時●分。あと4〜50分ある。時間的な余裕はある。稚内の街を通り、フェリーターミナルへと急ぐ。到着し、周囲を見渡すが、「無料臨時駐車場」の表示は、ない。探せど、探せど、ない。時間が、無駄に過ぎ去っていく。車を降りて、乗り場に入り、フェリー会社の人にきいてみる。ホームページを見せながら…。しかし、どうも、この方はよくわからないらしい。「まずい、出港時間が…。」しょうがないので、車に戻ると、外の広場で、係員の方2人が何やらごそごそやっている。これはと思い、見ていると、案の定、「無料臨時駐車場」の看板が出てきた。「おぉ、待ってました!」と、車を入れようとすると、「まず、あちらの有料駐車場へ、止めてください。あちらが満車になったら、こちらへ入ってもらいます。」と言うではないか。?????「ホームページに告知があったから、まっすぐここに来たのに。なぜ、早い時間に来た者が有料で、遅く来た人が無料なのか?」と詰め寄るも、「とにかく、あちらへ。」の一点張り。すごくがっかり…。

そこで、万が一の望みをかけて、道の駅へ車を回してみる。車だと、すぐの距離だ。しかし、予想通り、満車。このとき、横目で見ていたのだが、道の駅を道路1本隔てた北側に未舗装広場があり、ここにもたくさんのクルマが駐車してあった。確かめたわけではないが、もしかしたら、道の駅の臨時駐車場だったのだろうか。この時は、確かめもせずにフェリー乗り場へ車を戻す。なにせ、出港時間が迫っているのだ。他に方法もなく、有料駐車場に車を止める。

駐車料金は、常識的な金額であり、支障があるものではない。しかし、出航を前に様々な準備や手続きを踏まなければならない旅行者にとって、煩わしさを増幅させただけの出来事…。

レンタルバイクは…

旅の本筋でないことは忘れ、フェリーの旅を楽しもう。

と言っても、出航時間が早かったためか、2等船室でゴロ寝してウトウト。静かな時間が流れていく。

旅を前にして、不確定要素だったのが、礼文島での交通手段だ。観光バス、路線バス、タクシー、レンタサイクル、レンタバイク、サンタカー…。様々用意されてはいるが、2日間で、岬めぐりトレッキングコース、桃岩展望台コースの2つのトレッキングを主目的にする自分の場合、レンタバイクが最も適していると考えた。

そこで、旅に出る2ヶ月前あたりから、予約を入れようと休日ごとに礼文島(レンタバイク店は1軒のみ)に電話するのだが、呼び出し音はなるが電話に出る気配がない。ついに、そのまま北海道へ来てしまったのだ…。結局、お店の人と話ができたのは、天塩町セコマで休憩していた時。つまり、礼文島上陸の前々日。案の定、「予約でいっぱいです。」の返事。では、しょうがないと覚悟を決め、路線バスを選択。本数が少ないので、時間管理をしっかりしないと予定を消化しきれなくなる。

そんな不安とスリルを感じながら礼文島へ上陸。スコトン岬行きのバスには、まだ時間がある。バス乗り場チェック、フェリーターミナル前のお土産やをチェック、そして、一応、例のレンタバイクさんをチェック。

「原付バイクを借りられませんか?」「ご予約の方ですか?」「いいえ。(何度も電話したのですが、取ってもらえなくて…、とは言いません)」「すみません。予約でいっぱいです…。」そうだよね、そうだよね。一応、きてみたのさ…。その後の2日間、レンタバイクで、颯爽と島を駆け巡る旅行者を何度も見かける羽目になるのです。 

久種湖キャンプ場

その後、首尾よくスコトン岬行きのバスへ乗車。一路、久種湖キャンプ場を目指す。小さい島だと思ったら、結構時間がかかる。40分くらい走ったであろうか。乗る時に、「久種湖キャンプ場に行く」と言っておくと、その前でバスを止めてくれるのだ。逆もありで、バス停ではないところでも手を挙げるとピックアップしてくれるらしい。

久種湖キャンプ場にチェックインして、テントを張り、登山装備を整え、再び、次のスコトン岬行きのバスに乗らなくてはいけない。その間、約2時間弱。テントを張るといっても、山岳用の定番、モンベルのステラリッジ2。一人でも、スイスイと。

岬めぐりトレッキング(4時間コース)

再びバスに乗り、終点のスコトン岬へ。バスの終点でもあり、礼文島の最北端。本当に、日本の北の端に来ちゃった…。(宗谷岬が、本当の最北端だそうですが、雰囲気的にはこちらが上。最果て感がマックス。)

岬めぐりトレッキングコースは、江戸屋山道、ゴロタ岬、鉄府漁港、澄海岬…と見所いっぱい。2日目の神威岬をはるかに上回る絶壁感、礼文ブルー(積丹ブルーに対抗して)の海、そしてかわいい高山植物…。何よりいいのが、ほとんど人がいないこと。こんな景色を独り占め…。途中、仲の良さそうなご夫婦トッレカーと一緒になり、シャッターを押して差し上げたり、お話をさせていただきました。自分はそのまま先へ進み、そのご夫婦は元来た道を戻ったようでした。

晴れの日に当たるように、旅程を変更したのが功を奏して、この日はなんとか晴れ。素晴らしい景色を楽しみました。岬めぐりトレッキングコースは、高低差が激しく山道でもあり、水場もなく、トイレも2箇所…と、登山と同じ装備が必要。しかし、絶景を眺めながら、涼しい風を浴びながら、最果ての地を歩くのは何とも心すく旅でした。

4時間半ぐらいで久種湖キャンプ場へ戻り、シャワーを15分(ストップウオッチを持たせてくれます)で浴びてさっぱりし、持参した焼肉を食べて、幸せに就寝。