ベーコンレタスチーズバーガー

登山とそれにまつわる道具・用具を考察。特にUL。時に,Appleと車中泊も。

秋の栗駒山で体感した,ダブルウォールテントの快適さ

 

秋の栗駒山

日本一の紅葉と言われていることを知って,俄然,行ってみたくなった。もちろんテント泊でだ。

 

だが,栗駒山の登山道中には,テント場はない。幸いなことに,いくつかある登山コースのうち,今回登る須川コースには登山口付近に2つのキャンプ場があることがわかった。登山口隣接の須川キャンプ場と,登山口から2kmほど離れた須川湖キャンプ場である。そこで,風光明媚だと評判の須川湖キャンプ場をチョイス。

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こうした事情から,今回はそれほどシビアにザックの軽量化を行わなくてもよい。なぜなら,テント泊装備は,そのままキャンプ場においていけばいいからだ。須川コースは登山口から山頂まで2時間あまりである。

山行は,台風25号一過の10月7・8日。7日は,台風の吹き返しがあることを予想し,テント泊のみとし,8日の夜明けとともに登ることに決めていた。

自宅を出発した頃は曇り空であったが,栗駒山系に車を進めると,天候は次第に悪化の一途をたどった。須川湖キャンプ場に着く頃には,風はゴーゴー,霧雨とほとんど先が見えないくらいの濃霧となっていた。天候の心配もあり,また,シビアな軽量化を考えなくてもいいという事情から,今回のテントは,ダブルウォールのステラリッジ2。

webshop.montbell.jp

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山岳テントの結露問題

山岳テントだし,自立型なので,強風には強い。その点は心配はなかった。しかし,霧雨と一寸先も見えないような濃霧では,いくらダブルウォールでもテント内部の結露は免れないだろう。槍沢キャンプ場で経験したシングルウォールテントのひどい結露が思い起こされる。

須川湖キャンプ場に着くと,手続きをして,すぐにステラリッジ2を設置する。このテントで北アルプスの涸沢や穂高山荘キャンプ場に泊まったことを思い出す。昨年までの相棒だったのだ。依然として濃霧・霧雨・強風なので,さっさとテントを張ってしまう。あとは,暗くなる前に,登山口の下見も兼ねて大露天風呂へ出かける。

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こんな天候なので,大露天風呂は貸切状態。と思ったら,他の人もおりました。濃霧で見えなかったのです。風の向きが変わると,さーっと霧が晴れて大露天風呂の全景が見渡せるようになるのです。それほどひどい霧。

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白濁したブルーの素晴らしいお湯を堪能し,キャンプ場に戻る。ステラリッジ2のフライシートはビチャビチャ状態である。しかし,内部の結露は,まだない。この天候では,せっかくある木造りのテーブルや竃も利用できず,テントの中から頭を出した状態で,前室を使って,煮炊きをする。一酸化炭素中毒が怖いので,出入り口のフライシートをめくった状態でだ。少々濡れるが,しょうがない。

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この時点で結露はなし。煮炊きのために,フライシートをめくった状態だったので,内外の気温差が生じず(それほど気温は下がらなかったが),体や呼気から排出される水分も換気されるだのだろう。

夕食が終われば,何もすることがない。星空もなく,周りは真っ白け。風はゴーゴー。テントを全閉にして,早々と寝袋に入り込むと,20時前には夢の世界へ。(もうずっと,夢は見たことがありません…)

何かに包まれているような感じ

早朝4時,自然に起床。まだ,夜は明けていない。7時間の十分な睡眠。そして,ふと気が付く。結露は?・・・・・・・・ない,全くない。インナーテントの内側を触ってみるも,サラッサラ!いやー,すごい,これがダブルウォールの威力か。そして,寒くない。何かに包まれているような感覚。槍沢キャンプ場で経験したシングルウォールテントのひどい結露とひんやり感とは対照的だ。

「何かに包まれているような感じ」。これは空気の層のお陰なのかなと想像する。今回は,インナーテントとフライシートの間に,きちんと隙間ができるように設置した。具体的にいうなら,フライシートのペグ打ちをしっかりとやった。フライシートがたるんでインナーテントに接してしまわないようにした。これ,基本中の基本かも…。

この隙間(フライシートとインナーテントの間の空間)が断熱層の役割をしているのかな?下がった外気温とテント内の温度差のクッションになっているのかな?

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これは,もっと試行錯誤と工夫の余地がありそうです。いずれにしても,快適なダブルウォールテント,ステラリッジ2でした。あの天候の中で,ゆっくりと寝ることができたのだから…。

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◼️ダブルウォール…mont-bell ステラリッジ2の使用歴

①9月の涸沢キャンプ場→結露なし

②9月の穂高山荘テント場→結露あり

③9月の雷鳥沢キャンプ場→結露あり

④9月の涸沢キャンプ場→結露あり

⑤7月の尾瀬  見晴十字路キャンプ場(ここ3年毎年)→結露なし

⑥5月の上高地  小梨平キャンプ場(2回)→結露なし

 

◼️シングルウォール…zerogram パスファインダー01の使用歴

①7月の尾瀬  見晴十字路テント場(1回)→結露なし

②9月の槍沢キャンプ場(1回)→結露大あり

 

ご参考に

www.yamareco.com